エコラボ:環境配慮プラスチック
国内外の各メーカーから環境に配慮した生分解性材料、バイオマス材料、リサイクル材料を取り寄せ、その成形性や加工性を評価しています。
これまでに評価を終えた材料は約70種類。これをデータベース化して、環境配慮型材料を希望されるお客さまにはすぐサンプルをご提供することが可能です。
「環境に配慮したいが何から手をつければいいのかわからない」というお客さまにエコラボをご紹介すると、大変喜んでいただけます。
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生分解性材料
微生物の働きにより分子レベルまで分解され、最終的には二酸化炭素と水になるものが生分解性材料です。
生分解性プラスチックもあり、現在、富士合成は7種類の生分解性プラスチックを保有しています。 -
バイオマス材料
バイオマスとは動植物から生まれた再生可能な有機資源のこと。バイオマスプラスチックは、トウモロコシやサトウキビなどの植物由来の原料からつくられたプラスチックで、大気中の二酸化炭素量の増減に影響を与えません。
現在、富士合成は21種類のバイオマスプラスチックを保有しています。 -
リサイクル材料
使用を終えた製品や、製造工程で出る廃棄物などを回収し、新しい製品の原料や材料として再利用できるようにしたものがリサイクル材料です。リサイクルプラスチックの材料はポリプロピレンやポリエチレンなど大半がプラスチックです。
現在、富士合成は15種類のリサイクルプラスチックを保有しています。
評価の指標
環境への負荷
収集した環境配慮型材料は、富士合成自身で測定するだけでなく、産業技術センターなど外部の公的機関にも測定を依頼しています。
評価するのは、環境性と成形性の2指標について。環境性の評価では、環境に悪影響を与える物質が含まれているか、含まれている場合はどれくらいの割合か、といったことを中心に評価しています。
加工・製品としての適性
成形性は、引張試験や三点曲げ試験などを行い、弾性率などを測定して成形・加工のしやすさなどを評価します。また、マスタードやケチャップを被対象物につけたり、ファンデーションや薬品を塗布したりする試験も行っています。
ケチャップなどをつけたうえで色移りしなければ食品トレーなどの使用に適性があり、ファンデーションなどを塗布して問題がなければ、化粧品の容器などの使用に適性があるという評価になります。実際に成形し塗装もしたうえで、テープを貼って剥がすなどの試験で塗装性も評価しています。